③-04 トラブルを未然に防ぐ「雇用契約書」の工夫
「思っていた勤務内容と違う…」
「残業があると聞いていなかった…」
外国人スタッフとの間でよく起こるトラブルの多くは、「契約内容のズレ」や「説明不足」が原因です。
日本人同士なら“なんとなく”通じることも、文化や言語の違いがある外国人材には明確な説明と書面化が不可欠です。
ここでは、特定技能人材とのトラブルを防ぐための「雇用契約書」の工夫を紹介します。
■ ✅ 外国人材との雇用契約で必ず確認すべきポイント
契約項目 | チェックポイント |
---|---|
勤務時間・休日 | シフト制ならその旨を明記/固定曜日は? |
業務内容 | 「調理」「接客」など、実際に行う業務を明記 |
時給・月給 | 残業代・深夜手当の扱いを具体的に記載 |
寮・交通費など | 金額・負担の有無をハッキリ書く |
試用期間 | 期間とその間の条件(給与や解雇可能性) |
■ 🗣 ベトナム人材に多い誤解パターンと対策
誤解 | 対策 |
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「残業はない」と思っていた | → 契約書に「残業がある可能性」「残業代あり」と記載し説明もする |
「家賃込みの給料」と思っていた | → 寮費や水道光熱費は金額込みで明記し、引かれる理由も伝える |
「調理だけ」のつもりが接客も… | → 業務内容をすべて列記する(例:ホール補助もあり) |
💬 説明だけではなく、翻訳された契約書の交付が必須です(ベトナム語対応推奨)
■ ✅ トラブルを防ぐための工夫
① 雇用契約書は「2部作成」して、署名押印
→ 一部を本人に渡し、何かあった時に見返せるように
② ベトナム語での説明+確認テストを実施
→ 「理解したかどうか」のチェックをする(支援機関や紹介元が実施)
③ 賃金明細やシフト表も、視覚的に見やすく
→ アイコン・色分け・母国語説明つきが効果的
■ 📄 当社でのサポート内容(一例)
- ベトナム語による契約書雛形の提供
- 給与明細・ルール説明シートの翻訳サポート
- 入社前オリエンテーションで、内容確認と質疑応答を実施
■ まとめ:「契約」は信頼関係のスタート地点
- 日本人同士よりも細かく、丁寧に明記することが大切
- 翻訳・ビジュアルでの説明が、トラブル予防に直結
- 「言った・言わない」ではなく、“共通理解”をつくることがカギ!