①-10 特定技能外国人の労働条件と待遇
特定技能外国人を受け入れる企業は、外国人労働者に対して日本人と同等の待遇を提供する義務があります。
ここでは、特定技能1号および2号の外国人労働者に求められる労働条件や待遇について詳しく解説します。
■ ✅ 基本的な労働条件
特定技能外国人は、日本人労働者と同等の待遇を受ける権利があります。
そのため、労働時間、給与、休暇、労働環境についても適切な条件が求められます。
① 給与
- 給与額は、日本人従業員と同等以上の金額である必要があります。
給与が不公平である場合、労働基準法違反となる可能性があるため、十分に配慮しなければなりません。
② 労働時間
- 労働時間については、1日8時間、週40時間が基本となります(法定労働時間)。
休憩時間や労働時間の管理をしっかり行い、過剰労働を避ける必要があります。
③ 休暇
- 特定技能外国人も有給休暇や祝日、年末年始休暇など、日本の労働法に基づく休暇制度を受ける権利があります。
特に年次有給休暇は法定で与えられます。
■ ✅ 待遇の公平性
特定技能外国人の待遇は、日本人従業員と差をつけてはならないという原則が守られます。
具体的には以下のポイントに注意が必要です。
① 雇用契約書の明記
- 雇用契約書には、給与額、労働時間、勤務場所、休暇制度など、具体的な労働条件を記載し、両者が合意した内容を確保します。
② 社会保険の加入
- 特定技能外国人は、社会保険(健康保険、年金、労災保険など)に加入する必要があります。
企業はこれらの保険加入手続きを行い、外国人労働者が法定の社会保障を享受できるようにします。
③ 労働環境の整備
- ハラスメント防止や適切な労働環境を整えることが求められます。
職場での言語や文化の違いによる問題が発生しないよう、配慮が必要です。
■ ✅ 問題が発生した場合の対応
特定技能外国人が労働条件に不満を持った場合、労働基準監督署に申し立てをすることができます。
そのため、労働条件に関する問題を未然に防ぐために、企業は定期的な面談や労働条件の確認を行い、問題がないか確認することが重要です。
■ ✅ まとめ:公平で適切な待遇の確保
- 特定技能外国人は、日本人労働者と同等の労働条件を享受する権利があります。
- 企業は、給与や労働時間、休暇制度などを適正に管理し、公平な待遇を提供することが求められます。
- 法令遵守と文化的な配慮を持って、特定技能外国人労働者が安心して働ける環境を整備しましょう。